二つ折り財布の作り方!レザークラフト初心者向きのシンプル設計。

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大好きな趣味やライフスタイルから学んだことをまとめています。

本業の傍ら、暇を見つけてはレザークラフトに勤しむ私ですが、僕の趣味を知っている知人からアイテム制作の依頼をいただくことも珍しい事ではありません。

今回はシンプルな二つ折り財布のご依頼をいただきました。

内容はこちら⇓

  • シンプルな二つ折り財布。
  • カードは5枚以上入れたい。
  • 財布を開いた際、カードはあまり見ないように。
  • なるべくポケットでかさばらない。
50代男性の方からのご依頼ですが、こういった要望って勉強になりますね。

特にカード類を見せたくないって言う感覚が僕にはありませんから・・。

ちなみになんでか理由を聞いてみたら、「会計の際、財布を開いて病院の診察券なんかが見えるとかっこ悪い・・」そういった理由でした。

ふむふむなるほど、分かりました!では最善を尽くさせていただきます<(_ _)>

二つ折り財布の作り方

今回の制作風景を動画に撮りました。

全体の流れを掴みやすいと思いますので、まずはご覧くださいね。

ざっくりと工程を理解いただけたら、画像でより詳しく解説していきますよ~♪

制作時間

今回のアイテム制作にかかった時間です。

【所要時間】約6時間
【初めての方】8時間~9時間
レザークラフトでのアイテム制作は小物であっても割と時間がかかります。手間ヒマがかかりますからね~(^^;)

目安ですが、上記の所要時間を参考にしてみてください♪

必要となる道具や材料

まずは必要となる道具です。

道具
【基本工具一式】丸ギリ、カッターマット、カッターナイフ、サイビノール又はゴム糊、ヘラ、菱目打ち又は菱錐、ハンマー、プラスチック板・ゴム板、ディバイダー、縫い糸、縫い針、トコノール、コーンスリック、ガラス板
レザークラフトをやるなら最低限必要となる道具たちですね。

続いて必要となる材料です。

材料
【タンニン鞣しの牛革】本体2㎜、内装1.2㎜。
※本記事ではエルバマット(オリーブ)を使用していますよ。

型紙・PDFはこちらから

型紙はPDF形式で以下よりダウンロードできます。

コピー用紙などに印刷し、厚紙に張り付けてから切り出すと使いやすいですよ♪


カードケース※パーツBは×4必要です。
オリジナルの型紙ですので、ご自由にお使いくださいね♪

二つ折り財布の作り方解説

二つ折り財布完成までの道のりは以下の通りです。

  1. 型紙製作
  2. 革へのケガキ・裁断
  3. 仕立て前のコバ処理
  4. カードケースの制作
  5. 札入れの制作
  6. 本体と札入れの縫製
  7. 仕上げ
以上の7工程となります。

「お、多いな・・(;’∀’)」と思ったかもしれませんが、一気に作業を進めようとせず、「今日はこの工程までやろう♪」と楽しみながら行うと作業も雑にならず、仕上がりの良いものが作れますよ♪

型紙製作

それでは一つ目の工程である、型紙製作に参りましょう。

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  1. 型紙をコピー用紙に印刷しざっと切り出す。
  2. 厚紙の方にのりを塗り、コピー用紙を張り付ける。
  3. のりが乾いたら、切り出していく。

何と言っても型紙はアイテムの土台となるものです!なるべく正確に切り出しましょう!

コピー用紙にのりを塗ると、ふやけて伸びたり、シワになったりするので、厚紙に塗るのがお勧めです。

また、この時使うのりは水分の少ない、スティックのりが使いやすいですよ。

革へのケガキ・裁断

続いて、革を切り出していきましょう~。

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  1. 使用する革の上に型紙を載せて、丸ギリでけがく。
  2. 少し大きめにざっくりと切り出す。
  3. 一つ一つ丁寧にケガキに沿って裁断。

ケガキの若干内側を切ると、ジャストサイズで切れる可能性が高いです。(個人的に)


↑今回は写真赤丸の部分を長めに切っておいて張り合わせてから、正確に切るとい方法で行っています。

こうするとコバの仕上げが楽なのでお勧めですよ。

今回のアイテムは、縫い穴を4㎜ピッチに想定して設計してあります。

ピッチを変えてしまうと、つじつまが合わない箇所が出てきますので、縫い穴を空ける工程では、型紙の縫いピッチを革に移して制作することをお勧め致します<(_ _)>

仕立て前の準備

作品の仕上がりを良くするためパーツA、Bの下処理をします。

例えばカードケース部分などは、パーツ同士が重なり、厚みも出てきます。見た目にもゴツくなりますし、カードの出し入れもスムーズじゃなくなってしまいますので、強度が必要とされない部分は漉いておいた方が良いです。

また、コバ(革の断面)の仕上げも最悪やらなくてもいい工程と言えますが、見た目や耐久性を考えるとやっておいた方がいいですね。

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  1. パーツBの漉き
  2. コバの染色及び仕上げ
  3. 捻引き



パーツBの赤丸部分をなるべく漉いておきます。

ただ、これは慣れていないと難しいですし、革包丁でないと上手く漉けないと思います(^^;

僕も何度も失敗してパーツを無駄にした経験がありますので、実践される場合は必ず練習してから行いましょう。

続いて、これも必須ではないですが、コバに『捻』を引きます。

コレを行うことで、作品が引き締まって見えるのと、コバの強度が上がるというメリットがありますよ。

写真は、フチ捻という道具をアルコールランプであぶり、パーツAのコバを焼き締めているところです。

ちなみに、僕が使っているのはタニックレザーさんの「EdgeStick ‘dual’ 」というアイテムです。

リンクを貼っておきます⇓
EdgeStick ‘dual’

カードケースの制作

カードケースを制作します。

ここではパーツA、B、Cを糊付けし、パーツBの下辺及び、カードケース中央部分だけ縫い合わせます。

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  1. 型紙を使って、パーツCに取付位置をけがく。
  2. 取り付け部分のギン面(革の表面)を荒らす。
  3. パーツBを接着し、縫い穴をあけて、縫う。
  4. パーツAを接着し、中央側の1辺を縫う。
  5. コバを仕上げる

札入れの制作

カードケースと札入れを縫い合わせます。

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  1. 札入れにカードケースを載せて、取付位置をケガく
  2. 接着面を荒らし、ゴム糊を塗り、接着する
  3. カードケースの縫い穴をすべて札入れに貫通させる
  4. 縫製

本体と札入れの縫製

いよいよ本体との縫製です。この工程を終えれば完成は間近ですね♪

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  1. 本体の穴あけ(型紙から移す)
  2. ゴム糊を塗り、接着する
  3. 縫製

型紙から本体の革へ縫い穴を移して穴を空け、縫い針などで、縫い穴を合わせながら、接着していきます。

画像ではレーシングポニーを使って縫っています。長い距離を縫うときは、便利ですよ。

仕上げ

最後の工程であり、僕が最も大好きな工程でもあります。

拘ればこだわるほど、作品のクオリティーは上がりますよ~♪

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  1. コバの段差を削る
  2. コーナーを落とす
  3. ヘリを落とす
  4. コバを仕上げる

丁寧に行えば作品のクオリティーが格段に上がりますよ~♪

コバの段差が大きいときは、革包丁で削っちゃいます。ただ、包丁が食い込むと当然コバがごっそり持っていかれるので、慣れてない方は注意してくださいね(^^;)

↑画像ではコーナーを落とすのに「角丸刀」という道具を使っています。普通コーナー落としって叩いて落とすものが多いのですが、これだと、ぐっと押すだけで角が落ちてくれます。音が出せない作業場では重宝しますよ。

こちらにリンクを貼っておきますね⇓
道刃物工業

後は、ヤスリ掛け→コバ染色→トコノールを塗って磨くこれを気がすむまで繰り返していきます。

⇓こ~んな感じになりましたよ♪

これで完成で~す♪

⇓レザークラフトに関する記事をアレコレまとめていますよ♪⇓

まとめ

お疲れさまでした。

今回はシンプルな二つ折り財布の作り方をご紹介してきました。

素敵な作品が出来ましたでしょうか。

作業の流れはこんな感じでしたね⇓

  1. 型紙製作
  2. 革へのケガキ・裁断
  3. 仕立て前のコバ処理
  4. カードケースの制作
  5. 札入れの制作
  6. 本体と札入れの縫製
  7. 仕上げ

シンプルな作品とは言え、なかなかボリュームのある作業だったんではないでしょうか(^^;)

もし、分かりにくいところや、疑問点などありましたら気軽にコメント下さいね♪

それでは最後までお付き合いいただきましてありがとうございました<(_ _)>

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